消し炭のやうに色無き山はただ 諸人拒み 陽光を待つ
けしずみのようにいろなき やまはただ もろびとこばみ ようこうをまつ
消し炭のように灰色の世界に染まる山は、様々な人を拒みながらただ陽光を待っている。
雪が降り続ける空は、
どこまでも鉛色で重苦しい。
その鉛色の空から降る雪は、
津軽の里をモノトーンの世界に変える。
それはまるで、
水墨画のようでもあり、
消し炭のようでもあり。
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人を拒んでいるかのように、
ただただ静けさの中にある。
待ち望むのは陽光。
暖かな光は、
雪深い森の奥まで届くはず。
この色無き世界に迷わぬよう、
諸人を拒みながら、
ただ陽光を待つ。