海を走る列車(千と千尋の神隠し)

海原を 影にもならぬ 人を乗せ 声なく進む 次の駅まで

うなばらを かげにもならぬ ひとをのせ こえなくすすむ つぎのえきまで

釜爺からもらった切符で乗り込んだ列車は、影ほど暗くもない無言の人たちを乗せ、ただただ次の駅まで進んでいく。

ハクを助けるため、
千尋は釜爺からもらった切符を片手に、
銭婆に会うため列車に乗りこむ。

銭婆の魔女の契約印を渡す代わりに、
ハクの命を助けてもらうため。

列車に乗る人は言葉もなく、
ただ静かに海の上を進んでいく。

隣にすわるカオナシに、
景色を珍しそうに見続ける坊ねずみとハエドリ。

決して一人ではない。
一人ではないのだけど。

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乗り込んでいる乗客は、
影にもなりきれず、
かといって色を持つこともなく、
半透明の人間ばかり。

この列車は何なのだろう。

それでも、
目的地まで行くしかない。

ハクを助ける唯一の方法なのだから。

※スタジオジブリさんより、常識の範囲内で場面写真を使用できるとのことなので、ジブリ作品の短歌をシリーズとして詠み始めてみました(詠みやすい場面からになりますので、順不同となることを予めご了承ください)


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物の価値(千と千尋の神隠し)

無為ならば 物も心も 足るを知り 過ぎたるものに 揺らぐことなく

むいならば ものもこころも たるをしり すぎたるものに ゆらぐことなく

自然とあろうとするならば、自分にふさわしいものや必要なものがどれだけかを知り、それ以上のものに心揺さぶられることはないのだろう。

豪華な料理をたくさん食べ、
みるみる大きくなるカオナシ。

皆が望むままに金を出し、
広間は狂気に包まれる。

どこまでも金を求めるモノたちと、
どこまでも称賛を求めるモノ。

ただそれは、
お互いに作用しているようで、
実はお互いが自分のことだけしか見ていない。

そんな中。

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千尋にも認めてほしいカオナシは、
望むものをあげようとあれこれ差し出す。

でも、それは千尋には不必要なもの。

拒否するほどに、
執着してなんとか認めさせようと必死になる。

千尋のためを思っているようで、
それはただの自分のエゴを押し付けているだけ。

それに気づかないカオナシは、
だんだんと苛立ってしまう。

※スタジオジブリさんより、常識の範囲内で場面写真を使用できるとのことなので、ジブリ作品の短歌をシリーズとして詠み始めてみました(詠みやすい場面からになりますので、順不同となることを予めご了承ください)


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訪れるモノたち(千と千尋の神隠し)

いづこより 船は来たりて 篝火の 灯り影ろふ 夜の帳に

いづこより ふねはきたりて かがりびの あかりかげろう よるのとばりに

真っ暗な闇のどこからともなく船が来て、篝火の灯りに影が色濃くなる。

夜の帳が下り、
川の水が増えて向こう岸に行けなくなると、
その川に灯りが見え始める。

その灯りは、
船の篝火で誰も乗ってないようにも見えるのだが、
岸についた船からは人ならざる者が下りてくる。

まだ夜は始まったばかり。

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これから起こることについて、
千尋は何も知らない。

なぜなら、
ここは別の世界なのだから。

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逢魔が時(千と千尋の神隠し)

我が願い 聞きとどけよと 息を吹く 「逢魔が時や しばし待たれよ」

わがねがい ききとどけよと いきをふく おうまがときや しばしまたれよ

この時が止まるようにハクは術を出す。「逢魔が時よ、少し待っていてくれないか。」

ハクが「私が時間を稼ぐ」という言葉と共に、
千尋を逃がすために術を使う。

逢魔が時は、
昼と夜がつながる境目。

昼は決して夜になることはなく、
夜も決して昼になることはない。

普段であれば重なることのない時間が、
唯一重なる逢魔が時。

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夜になれば、
人の子はもう帰れない。

逃げろ、逃げろ。
あの川の向こうまで。

ここにいてはいけない。
なんとしても、逃げ切るんだ。

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妖しき店(千と千尋の神隠し)

宵闇に 妖しく浮かぶ 赤提灯 おいでやおいで 手まねく方へ

よいやみに あやしくうかぶ あかちょうちん おいでやおいで てまねくほうへ

とっぷりとくれた夜の闇に、妖しい赤提灯が揺れている。
その店の中では、おいでおいでと手招く何かが佇んでいる。

逢魔が時になり、
店の明かりがつき始め、
路地の風貌はガラリと変わる。

軒先の赤提灯に書かれた文字のように、
まさに店内から手招くモノ。

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幽霊か、
妖か、
はたまた八百万の神々なのか。

その答えを確かめる勇気もないまま、
人が訪れてはならない世界に足を踏み込んだ千尋は、
なすすべもなく途方に暮れる。

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