花の終わりに

花はみな 盛りを過ぎて 散りぬれど 葉を纏う実は 秋を待つなり

はなはみな さかりをすぎて ちりぬれど はをまとうみは あきをまつなり

満開の花も時が経ち散ってしまったけれど、その葉に隠れるように育つ実は、夢を抱きながら秋を待っている。

花の盛りは短い。

永遠に咲き続ける花は存在しない。

人は花の美しさをとどめておこうと願うけれど、花にとってはどの季節も同じ。

若芽が吹くときも、満開の時も、葉を茂らせる時も、豊かな実をつけるときも、寒さに眠るときも。

1年というサイクルの中で、そのステージを精一杯生きている。

台風や日照り、梅雨に豪雪、さまざまなことがある。

それでも、そのサイクルを崩すことなく。

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この小さな花も、あの大きな木も、きっと同じ。

そう考えると、ただ尊敬の念を抱くのみ。

私のミニ盆栽たちも、花が終わるもの、新たに咲くもの、実をつけ始めたもの、葉を増やすもの、さまざま。

そのひとつひとつがとても愛おしく、とても尊い。

心が落ち着かないときは、自然に触れるといい。

人によってそれが、海だったり、山だったり、野原だったり、高台だったり、川だったり、滝だったり、田畑だったり、沼地だったり。

行くことがかなわないのなら、せめて、映像や写真だけでも。

自然から学ぶことはたくさんあるということを、今この年齢になっても常々思います。


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あなたに寄り添う心の短歌は、日常のふとした瞬間を短歌でつづっています。

人の心、季節の移り変わり、花の色、風の音。それは気にしなければ気にならずに済むくらいの小さな出来事。

その小さな出来事を忘れないように、思い出せるように、短歌を作ります。あなたの心の琴線に触れる歌があれば幸いです。

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