森の声

森に棲む 木霊の声に 魅入られて 岩も緑に 染まりゆくなり

もりにすむ こだまのこえに みいられて いわもみどりに そまりゆくなり

あの大きな岩たちが苔むすのは、きっと森に棲むといわれる木霊の声に魅入られたからなのだろう。

深い森。

古くから、森には木霊という精霊が棲むといわれている。

虫も鳥も動物もいるはずなのに、深い森においては、木々の存在感が圧倒的。

折り重なる枝は太陽の光を薄暗くし、吹き抜ける風は木の幹でそよ風に変わる。

そんな静寂に包まれた森。

その静寂はもしかしたら、木霊の歌声なのかもしれない。

音なき音を奏でる木霊。

その歌声に魅入られ、聴き続けるほどに星霜を経て。

岩も気づかぬままに、苔むすのでしょう。

森には不思議が潜んでいる。

人の知らない世界。

誰も知らない世界。

この短歌を詠んだ人
ふじこ

こんにちは、あなたに寄り添う心の短歌のふじこです。
2017年から短歌を詠み始め、気が付けばもう500首以上になりました。日々の風景、育児、心、そして、生まれ育った津軽を主に詠んでいます。今は遠きふるさと津軽を思い「津軽百首」を制作中。

ふじこをフォローする
自然