じょんがらは 岩にぶつかる 波のやう 津軽の叫び うねりを増して
じょんがらは いわにぶつかる なみのやう つがるのさけび うねりをまして
津軽三味線が奏でるじょんがら節は、まるで真冬の日本海の荒い波が岩にぶつかるかのように激しい。それはまさに、津軽人の心の叫びであり、力強い音色はうねりを増すように人々を魅了していく。

津軽じょんがら節は、
心の奥にある魂そのものに響く音。
津軽三味線の迫力ある演奏は、
一生に一度は経験していただきたい。
和太鼓のように、
体に響く音でありながら、
音色はあくまでも透明感があり、
心に深く刻まれる。
その荒々しさは、
まるで冬の日本海のよう。
身を切るような寒さに、
吹き荒ぶ風。
波はうねりを増しながら、
その勢いのまま岩にぶつかっては、
激しい水飛沫とともに消える。
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鉛色の空はどこまでも重く、
仄暗い景色はただ、
春が来るまでじっと耐えるのみ。
哀しさややるせなさ、
そして絶望にも似た諦め。
でも、津軽に住むならば、
それらをすべて受け入れるしかない。
そんな津軽人の心の叫びを、
津軽じょんがら節は表しているかのよう。
津軽三味線の音色はやはり、
冬の日本海が一番よく似合う。
きっと、
先祖代々聴いてきた魂の音。
鉛色の冬の空を見上げるたび、
遠く離れた場所にいても、
津軽じょんがら節を思い出す。