津軽百首(薪ストーブの灰)

灰撒きて あとは青空 待ちわびる 照らせや照らせ 雪をかき消せ

はいまきて あとはあおぞら まちわびる てらせやてらせ ゆきをかきけせ

薪ストーブから出た灰を、積もった雪に撒いていく。早く日差しが出て、この積もった雪をかき消してくれますように。

しんしんと降る雪は、
鉛色の空すら見えないほどの勢いで降り積もる。

津軽の冬は、寒く暗く長い。

でも、部屋の中は暖かい。
薪ストーブの上には、けの汁が入った大きなアルミ鍋。
煮込まれて大根も人参も溶けるくらいにホロホロ。

薪ストーブにたまった灰を取りながら、
新しい薪を入れていく。

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たまった灰は缶にため、
外の降り積もった雪に撒く。

雪に濡れた灰は黒くなり、
わずかな日差しでも雪が溶けやすくなる。

決して見栄えはよくないが、
雪かきの手間が減るのはありがたい。

あとは、日差しが出るのを待つのみ。

明日は、晴れるといいな。
雪がすべての音を吸い込む静かな夜に、
祈りながら布団に潜り込む。


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