津軽百首(津軽飴)

割り箸で くるくる練るは 津軽飴 無口な祖父との 遠い思い出

わりばしで くるくるねるは つがるあめ むくちなそふとの とおいおもいで

無口で穏やかな祖父と、大好きな津軽飴を割り箸で練る静かな時間。
あの赤い缶を見ると、今でも当時を懐かしく思い出します。

津軽飴。
赤い缶の中いっぱいに、
琥珀色の飴。

南部せんべいに挟んで食べることもありますが、
根っからの津軽人だった祖父母は、
割り箸でくるくると練ってから食べていました。

無口で穏やかな祖父が、
嬉しそうに缶を開けて取り出す姿に、
幼い頃の自分も嬉しくなったことを思い出します。

生クリームたっぷりのケーキのような華やかさもなければ、
和菓子のように繊細な色使いがあるわけでもない。

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見た目も味も、本当にシンプルな津軽飴。

それはまるで、
厳しい津軽の土地で生きた祖父母のようでもあります。

今年の連休に帰省した時は、
祖父母が眠るお墓にお供えしよう。

そして、娘にも食べさせてあげたいな。

「ひいおじいちゃんとひいおばあちゃんが大好きだったんだよ」と話しながら。


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