津軽百首(藁焼きの頃)

藁焼きの 煙たなびく 津軽野は 母なる岩木の 山河に護られ

わらやきの けむりたなびく つがるのは ははなるいわきの さんがにまもられ

藁焼きの煙が津軽平野一面を包み込んで幻想的な世界にも見えるこの時期。
豊かな実りを与えてくれる津軽平野は、母なる山である岩木山と岩木川に護られています。

農家の秋は忙しい。

様々な秋の実りが重なるので、
本当に忙しい。

しかし、
豊かな実りを前にして、嬉しくないわけがない。

その証拠に、
収穫する人々の声は大きく朗らか。
澄み切った空に、笑い声とラジオの音が響き渡る。

夕暮れ時になり、
一仕事を終えて皆が帰り支度を始めるころ。

藁焼きの煙が夕暮れ色に染まり、
あたりはぼんやりと幻想的な色合いになる。

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風は涼しさを通り過ぎ肌寒くなり、
あっという間に陽が落ちるのを知っている分、
最後の方は駆け足で急ぐ。

そうして、家に戻り、
今度は蛍光灯の下で出荷作業。

故郷の津軽平野は、
岩木山と岩木川に護られている場所。

今は遠く離れているけれど、
この時期になると、あの光景を思い出す。

大好きな、大好きな秋。
秋の恵みを授けてくださり、ありがとう。

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