津軽百首(春の風が吹く日)

明けるほど 色を重ねて 吹く風や 里を渡りて 春を届けし

あけるほど いろをかさねて ふくかぜや さとをわたりて はるをとどけし

夜が明けてから吹く風は、どんどん色を重ねて鮮やかにしていき、いろいろな里に春を届けていく。

吹く風は、
いつのまにか冷たさが和らいで。

夜が明けてからは、
風が吹くたびに、
色が重ねられていくかのよう。

それは水彩画のように、
淡く薄く塗り重ねられていて。

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何度も何度も通り過ぎながら、
春の景色にしていく。

一つの里が終われば、
また次の里へと。

里を渡りながら、
次々と春を届けていく。


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慈愛の光

うららかな 春の光は 慈しみ 幼子を抱く 母の手のよう

うららかな はるのひかりは いつくしみ おさなごをだく ははのてのよう

青空から降り注ぐ春の光は、慈しみながら幼子を抱く母の手のようにやわらかくすべてを包み込んでくれる。

春の光はあたたかい。
ただただ、あたたかい。

優しい春の日差しは、
慈しむように、この世界を照らしてくれる。

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それは、
まるで幼子を抱く母の手のように。

その手に撫でられ、
そっと目を覚ます植物たち。

春の光は命そのもの。

心苦しい今の時代だからこそ、
この季節特有のやわらかい春の日差しを浴びましょう。


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夜明けの空に

やうやうと 山の際から 明けぬれば 星は消えゆき 月立ち出づる

ようようと やまのきわから あけぬれば ほしはきえゆき つきたちいづる

だんだんと山際から夜が明けてくると、その明るさに星は消え、月は立ち去っていく。

ぬばたまの夜が終わろうとしている。

どこまでが空なのか、
どこからが山なのか、
曖昧な夜の世界。

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そんな曖昧な夜から、
はっきりと、空と山の境界線を記すかのように、
夜明けの光が照らし始める。

星たちはそうっと消えゆき、
月は背を向けて立ち去るよう。

新しい朝の始まりには、
いつも、夜との別れが必要である。


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今日の佳き日に

桜咲く 昏き冬越え 爛爛と 幸多くあれ 今日の佳き日に

さくらさく くらきふゆこえ らんらんと さちおおくあれ けふのよきひに

仄暗く冷たい冬を越えて、爛爛と桜が咲き誇る。君の未来が、どうかこの先も幸せであるよう心から祈っています。

暗く長い冬を越え、
一斉に咲く桜。

冬の間、
ひっそりと身を潜め、
その厳しい寒さに耐え忍んでいることを、
多くの人は気づかずに過ごしてく。

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誰の目にも触れることもない努力は、
きっと、想像以上のものだったことでしょう。

そして、春になり、
一斉に咲きほこるように、
己が夢をかなえていく君よ。

どうかどうか、
これからの君の未来が、
幸多くあることを心から祈ります。


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津軽百首(桜と五能線)

五能線 桜に包まれ いざ行かむ 太宰治の 生まれし里へ

ごのうせん さくらにつつまれ いざゆかむ だざいおさむの うまれしさとへ

桜に包まれた五能線に乗り、さあ行こう、太宰治の生まれた金木町へ。

太宰治の生誕の地である、
青森県五所川原市金木町(旧・金木町)。

金木といえば、
私の祖父の実家がある場所。

青森県の桜の名所は多々ありますが、
桜予報として発表されるのが、三つの名所。

青森の合浦公園。
弘前の弘前公園。
金木の芦野公園。

私は鶴田町出身なので、
距離的には弘前公園も芦野公園も同じくらい。

一番早く満開になるのが弘前公園の桜。
そこから1~2週間してから、
芦野公園の桜が満開になります。

そして、その金木まで走る列車が五能線。

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夏は風鈴列車、
秋は鈴虫列車、
冬はストーブ列車と、
四季折々の名物ともなっています。

鶴田町の駅から乗ったり、
五所川原までバスで移動してから乗ったり。

幼心に、電車の旅はとてもワクワクして、
今でも車窓からの満開の桜が目に焼き付いています。

こんにゃくおでん、綿あめ、バナナチョコ。
シャコにトゲクリガニにお土産のおもちゃ。

ずっと流れている有線の音楽に、
カラオケ大会を見ながら、みんな笑顔で。

今はもう遠い思い出となりましたが、
それでも、目を閉じるとあの楽しかった記憶がよみがえります。

四季の中でも、春は特別な季節ですよね。

大変な時代ではありますが、
どうか春の楽しさや喜びを感じられますように。


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