雪山を 薄桃色に 染めし陽や 暮るることなく 春を待たまし
ゆきやまを うすももいろに そめしひや くるることなく はるをまたまし
真っ白な雪山が夕暮れの光で薄桃色に色づいている。その色があまりにも美しく優しいので、このままで春を待てればいいのに。

雪山は、その時間ごとに色を変える。
光を照らして真白に輝き、
夕日を浴びて薄桃色になり、
夜の藍を吸い込んで青色になる。
どの雪山の色も、
それぞれに良さがあり、
それぞれの季節を思わせる。
そう、夕日を浴びた雪山は、
薄桃色の春の色。
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淡く美しいその色は、
桜の花びらの色にも似ていて。
このまま、
日が暮れることなく優しい薄桃色のまま、
春の訪れを待つことができればいいのに。
でも、それは無理な話。
だからこそ、
その情景を心に描いて、
まだ遠き春を待ち望むのです。