ひび割れた 道路にひそりと 咲く花よ 定めと知りて ここで芽吹くか
ひびわれた どうろにひそりと さくはなよ さだめとしりて ここでめぶくか
ひび割れた道路の隙間に、ひっそりと咲いている花よ。
ここで咲くのが定めだと知っていたからこそ、芽吹いたのだろうか。

わずかな水と、
わずかな土さえあれば、
花を咲かせるには十分。
それが定めだと知っているからこそ、
アスファルトの隙間から芽吹いたのだろうか。
もう少し行けば、
柔らかな土も豊富な水もあるだろうに。
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種が落ちた場所が運命の場所なのか、
運命の場所だから種が落ちたのか。
人もまた同じ。
生まれた環境を運命と思えるか、
運命だから生まれたと考えるか。
その答えはきっと、
この花が知っているのだろう。