花の香に 誘はれ見れば 梅一輪 春陽に照る 紅の簪
はなのかに さそわれみれば うめいちりん しゅんようにてる こうのかんざし
花の香りの先に目をやると、春の柔らかい日差しの中、細い枝先に紅梅が一輪、まるで簪のように咲いていました。
先日、家族で梅を見に行きました。
とても暖かく、
風も柔らかく、
まさに春が来たと言わんばかりの日。
ひときわ甘い香りがしたので、
ふと見上げると、
一輪だけ咲いている紅梅が。
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細い枝先に、
たった一輪だけ咲いている紅梅は、
まるで簪のようにも見えます。
その昔、
この梅を見て愛しき人の髪に飾りたいと、
和歌に添えて送った人もいたのだろうと、
そんなことを思わせてくれるような見事な紅梅の簪。
のどかな光の中で、
甘酒をいただきながら歌を詠み、
古の人へ想いを馳せる。
ゆっくりとした時間に、
心が癒された一日でした。