津軽百首(春の小川)

雪解けの 水は雪より 冷たいと 泥に潜りし 泥鰌と田螺

ゆきどけの みずはゆきより つめたいと どろにもぐりし どじょうとたにし

雪解けの水はとても冷たいので、きっとドジョウやタニシも寒くて泥に潜っているだろう。

雪解けの水は、
雪よりも冷たい。

山の雪が解けて、
水量が増した小川。

キラキラと反射する水はきれいで、
どこまでも透き通っている。

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その清らかな流れの中で、
目覚めたドジョウとタニシ。

でも、あまりの冷たさに、
きっとまた泥の中に潜り込んでしまうだろう。

春の光は暖かいのに、
水はまだまだ冷たいのだから。

津軽の本格的な春は、
もう少しだけ、先。


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津軽百首(薪ストーブの灰)

灰撒きて あとは青空 待ちわびる 照らせや照らせ 雪をかき消せ

はいまきて あとはあおぞら まちわびる てらせやてらせ ゆきをかきけせ

薪ストーブから出た灰を、積もった雪に撒いていく。早く日差しが出て、この積もった雪をかき消してくれますように。

しんしんと降る雪は、
鉛色の空すら見えないほどの勢いで降り積もる。

津軽の冬は、寒く暗く長い。

でも、部屋の中は暖かい。
薪ストーブの上には、けの汁が入った大きなアルミ鍋。
煮込まれて大根も人参も溶けるくらいにホロホロ。

薪ストーブにたまった灰を取りながら、
新しい薪を入れていく。

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たまった灰は缶にため、
外の降り積もった雪に撒く。

雪に濡れた灰は黒くなり、
わずかな日差しでも雪が溶けやすくなる。

決して見栄えはよくないが、
雪かきの手間が減るのはありがたい。

あとは、日差しが出るのを待つのみ。

明日は、晴れるといいな。
雪がすべての音を吸い込む静かな夜に、
祈りながら布団に潜り込む。


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津軽百首(米に宿る神)

「一粒の 米には八十八の神 忘れず食べよ」 祖父母の教え

ひとつぶの こめにははちじゅうはちのかみ わすれずたべよ だいちのめぐみ

「一粒の米には八十八の神様が宿っているのだから、感謝して食べなさい」と、今は亡き祖父母の言葉が思い出される。

一粒のお米には、
八十八の神様が宿っているんだよ。

漢字を見てごらん。

「八(はち)、十(じゅう)、八(はち)」で、
米という漢字になるでしょう。

だから、一粒も残さず、
ありがたく食べなきゃダメなんだよ。

いくらお金があっても、
いくら知識があっても、
たった一粒の米すら、
人間の力だけで育てられやしないのだから。

お日様と、
土と、
水があって、
初めて種を植えられるんだよ。

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そうして、
季節が過ぎてやっとお米ができるの。

だから、お米は神様からの贈り物。

大切に、
大切に感謝して食べるんだよ。

幼き頃、
言い聞かせるように、
何度も何度も繰り返された祖母の言葉。

戦後、
日本は豊かになり、
飽食の時代になって、
残すことが当たり前になりました。

でも、
これだけの技術をもってしても、
目の前に一億出されたとしても、
一粒の米が一日でできるはずがありません。

私たちが食べるお米は、
農家の方々に見守られながら、
およそ半年もの間、
大地ですくすくと育ったものです。

その一粒のありがたさを、
その一粒に込められた恵みを、
ありがたくいただきましょう。


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津軽百首(盆が終わり)

盆終わり 涼しき風の 夕暮れに 空を見やれば 秋の足音

ぼんおわり すずしきかぜの ゆうぐれに そらをみやれば あきのあしおと

お盆が終わり夕暮れの風が心地よく感じる頃、空を見上げれば、もうそこは真夏の空ではなく、秋がすぐそこまで近づいている。

津軽の夏は短い。
真夏のうだるような暑さも、もちろんあるけれども。

それでも、
お盆を過ぎると、
朝晩は一気に涼しくなる。

空は少し遠くなり、
風は少し冷たくなり、
夏の終わりを感じさせる。

特に、
夕暮れ時は、
日差しも寂しげに見え、
真夏の強く焼けるような日差しは、
もう見る影もない。

そして、
その寂しさこそが、
待ちに待った実りの秋を感じさせる。

収穫作業に忙しくなるけども、
黄金色に染まる田んぼ、
真っ赤なリンゴが実るリンゴ畑、
ススキに枯草、虫の声。

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大好きな秋が、すぐそこまで来ている。

久々に、津軽百首を詠んでみました。
津軽はお盆が過ぎるともう秋の気配になります。

夏が終わった寂しさもあるけれど、
何より、農家としては忙しく活気のある収穫時期。

津軽平野が黄金色に染まり、
その稲穂が夕暮れの光に輝いているさまは、
ただただ神々しく、
秋の実りを岩木山の神様に感謝するばかり。

厳しい冬に備える前の、
本当に短い秋の期間。

今でも、秋は一番大好きな季節です。


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津軽百首(若生おにぎり)

白米を 包む若生 塩辛し 太宰も愛す 津軽のおにぎり

はくまいを つつむわかおい しおからし だざいもあいす つがるのおにぎり

若生で包んだおにぎりは、ほどよい塩辛さと昆布の旨味が感じられる津軽の郷土料理。

若生(わかおい)は、一年目の薄い昆布を干したもの。

カチカチに干すのではなくて、
しっとり感が残る干し具合なのがポイントです。

おにぎりをにぎって、
海苔の代わりにこの若生昆布で包むと、
磯の香りたっぷりのちょっと塩っぱいおにぎりになります。

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繊維に沿って食べないと、
なかなか噛みきれないという若生おにぎりは、
子供の頃から慣れ親しんだ懐かしい味。

津軽の文豪である太宰治も愛したと言われています。

熱々ご飯を巻いて食べても美味しいですが、
そのまま時間をおくと、昆布の旨味がご飯に染みて、
また違った美味しさになります。


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