風上を 見極め高く 飛び立てば 水面の粒も 空へと向かう
かざかみを みきわめたかく とびたてば みなものつぶも そらへとむかう
風上に向かって白鳥が飛び立てば、力強く蹴られてできた水飛沫も、ともに空へと向かうように舞い上がる。

白鳥は、風上を見極めて、助走をつけて飛び立つという。
あれだけの大きな体が、わずか20歩ほどで空へ。
力いっぱい蹴られた水面は、けたたましい音とともに、水飛沫が舞う。
そう、白鳥と同じように、空を目指して水飛沫が舞う。
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わき目もふらず目標へ向かう姿は、やがて見守る人達をも巻き込んでいく。
前へ、前へ。
上へ、上へ。
白鳥が飛び立つ瞬間、あの水飛沫たちも、同じ思いで同じ景色を見たのだろう。
あの広がる空へ向かう高揚感。
例えひとときであったとしても、その思いはきっと、永遠に刻まれていくのでしょう。