紅葉を いとあざやかに 照らす陽や 宵の冷たさ ひそむその影
もみぢばを よりあざやかに てらすひや よいのつめたさ ひそむそのかげ
色づいた紅葉を、より鮮やかにする秋の夕暮れ。
その影はもうすでに夜の冷たさを物語っている。

秋の夕暮れは、
なぜこうももの寂しいのだろうか。
暮れる陽は、
より紅葉を映えさせているというのに。
赤はより赤く。
黄は橙に。
色濃く鮮やかになっているはずなのに、
それすらも寂しく思わせる。
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それはきっと、
これから訪れる宵の冷たさを纏っているから。
そして、
これから訪れる冬の冷たさを纏っているから。
だからこそ、目には鮮やかなのに、
どこかもの寂しげなのだろう。
鮮やかさを際立たせているのは影。
その影にひそむ冷たさを、きっと感じているからだろう。