雪の儚さ

君来ずと 袖濡らしたる 霜月の ひらひら舞う雪 はかなくありて

きみこずと そでぬらしたる しもつきの ひらひらまうゆき はかなくありて

君が来ないとわかっているはずなのに、それでもあふれる涙は抑えきれずにこぼれてしまう。
その涙を袖で拭って見上げると、はかなげに雪が舞っていた。

来るはずもないとわかっているのに、終わった恋だとわかっているのに、それでもなんとなく思い出の場所に来てしまう。

あんなに笑いあって、あんなに楽しかったのに、もう遠い昔のよう。

何がいけなかったのだろう、どこですれ違ってしまったのだろうか。

あのときああすれば、このときこうすればと考えては、それでもダメだったという結論に達してしまい、現実を受け入れるしかないと言い聞かせるより他がないこの心。

寒さからなのか、それとも、諦めからなのか、次々と溢れてくる涙を袖で拭い、ふと気がつくと、ひらひらと舞う雪。

泣いて熱を持った頬に触れては、すぐ消える雪。
今はまだ雪か涙かわからないけれど、きっと落ち着くころには、頬に触れた雪の冷たさを感じられるはず。

それまで、ここに佇んでいよう。

この短歌を詠んだ人
ふじこ

こんにちは、あなたに寄り添う心の短歌のふじこです。
2017年から短歌を詠み始め、気が付けばもう500首以上になりました。日々の風景、育児、心、そして、生まれ育った津軽を主に詠んでいます。今は遠きふるさと津軽を思い「津軽百首」を制作中。

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