はじめての星座

窓を開け 凍える空気を 身に纏い 輝くオリオン 吾子に教えし

まどをあけ こごえるくうきを みにまとい かがやくおりおん あこにおしえし

我が子が眠れない冬の夜、そっと窓を開けて、夜空を見せた。
キラキラと輝くオリオン座が、君にとってはじめて覚えた星座になった。

眠れない冬の夜。
きっと、心がざわついているのだろう。

そんな娘を誘って、
そっと窓を開けて夜空を見せた。

開けた瞬間、
ひんやりとした風が入り込み、
吐く息はどこまでも白くなる。

それでも、
空気が澄み切った冬の夜空は、
キラキラと輝いていて。

「ほら、あれがオリオン座だよ」
「どれどれ?あ、わかった!」

小声だけれど、
見つけたうれしさで少しだけ高くなる声。

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「きれいだねー」

オリオン座のほかにも、
少しほかの星座も説明して。

ほほが冷たくなったところで、
お布団に戻る。

ふかふかの毛布にくるまって、
ぎゅーっと抱っこすれば、
静かな寝息が聞こえ始める。

こんなに大きくなったんだなぁ。
でもまだ、私よりも全然小さいなぁ。

眠る娘の髪にほほをつけて、
楽しい夢が見れますようにと心から祈る夜。

オリオン座もきっとにっこり。
それでは、おやすみなさい。


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