寒がりな北風小僧

ガタガタと 「我を入れよ」と 主張する 寒がりなのか 北風小僧

がたがたと われをいれよと しゅちょうする さむがりなのか きたかぜこぞう

寒い冬の日、ガタガタと窓を揺らす風。おそらく寒がりだから家に入りたくて揺らしている北風小僧がやっていることなのでしょう。

晴れ渡っていても、
寒いものは寒い。

相変わらず、
雪がないのに寒いという冬に、
未だ戸惑い続けているのですが。

木枯らしと言う名の北風小僧が、
我が家の窓をガタガタ揺らしています。

枯葉を舞い踊らせ、
自由気ままに楽しそうに、
冷たい風を思うがままに操って。

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と、
なぜそれなのに、窓を揺らすのか。

きっとそれは、
実は北風小僧は寒がりで、
家に入りたいからなのかもしれない。

うん、そうかも。

強風で揺れる窓を怖がる娘に、
そんなことを話しながら、
少しでも風が弱まるといいなと思う、
秋深し一日。

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粉雪の儚さ

てのひらで 儚く消える 粉雪は ただひゅんひゅんと 通り過ぎゆく

てのひらで はかなくきえる こなゆきは ただひゅんひゅんと とおりすぎゆく

北風に乗って飛ぶ粉雪は、手のひらにとまったものだけ儚く消えていく。

凍てついた灰色の空。
ひゅんひゅんと吹きすさぶ北風に乗って、粉雪が飛んでいる。

手のひらに触れたそばから溶けていく粉雪。

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世界がうっすらと白く見えるくらい飛んでいる粉雪なのに、そのひとつひとつは触れればいとも簡単に溶けていくのだ。

視界全てを変えるくらいなのに、それぞれは儚い粉雪。
人間もおおよそ同じなのかもしれないと思った冬の日。

 


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冬の朝

日の陰に やうやう広がる 白い息 ひんがし角で 光と変わる

ひのかげに ようようひろがる しろいいき ひんがしかどで ひかりとかわる

まだ夜が明けたての冬の朝、日があたらない場所から東の角を曲がった瞬間、今までの白い息が朝日と混じってひとつになった。

晴れた冬の朝は、いつも以上に冷え込む。
道行く人々はみんな足早で、白い息だけがどこか寂し気に残されて消えていく。

日の光がまだ当たらない場所を歩いていると、自分の吐く息の白さに尚一層寒さを感じ、肩をすくめて東の角を曲がった瞬間。

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まばゆいばかりの朝日に、自分の吐いた白い息なのか陽の光なのか戸惑ってしまった。

陽の光があたっているアスファルトからは水蒸気がたちこめ、光に反射してキラキラとしている。
吐く息も同じように光に反射してキラキラと輝いている。

寒い冬の朝だからこそ見られる光景。
まさに今、冬なのだと実感するひと時。


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雪の儚さ

君来ずと 袖濡らしたる 霜月の ひらひら舞う雪 はかなくありて

きみこずと そでぬらしたる しもつきの ひらひらまうゆき はかなくありて

君が来ないとわかっているはずなのに、それでもあふれる涙は抑えきれずにこぼれてしまう。
その涙を袖で拭って見上げると、はかなげに雪が舞っていた。

来るはずもないとわかっているのに、終わった恋だとわかっているのに、それでもなんとなく思い出の場所に来てしまう。

あんなに笑いあって、あんなに楽しかったのに、もう遠い昔のよう。

何がいけなかったのだろう、どこですれ違ってしまったのだろうか。

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あのときああすれば、このときこうすればと考えては、それでもダメだったという結論に達してしまい、現実を受け入れるしかないと言い聞かせるより他がないこの心。

寒さからなのか、それとも、諦めからなのか、次々と溢れてくる涙を袖で拭い、ふと気がつくと、ひらひらと舞う雪。

泣いて熱を持った頬に触れては、すぐ消える雪。
今はまだ雪か涙かわからないけれど、きっと落ち着くころには、頬に触れた雪の冷たさを感じられるはず。

それまで、ここに佇んでいよう。


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