色ふる風

青の葉に 真綿の雲に 野の花に 風は色ふる 皐月の空へ

あおのはに まわたのくもに ののはなに かぜはいろふる さつきのそらへ

初夏の瑞々しい葉や白い雲、そして野の咲く花を揺らしながら、風はさわやかな皐月の空へと色を変えてゆく。

あっという間に街路樹のハナミズキが、
青々とした葉を茂らせる季節になりました。

空には白く丸い雲。
もこもことして気持ちよさそう。

色とりどりの野の花も、
気持ちよさそうに風に揺れています。

その風は、
時に青の葉の色になり、
時に白き雲の色になり、
時に野の花の色になり。

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そして、最後は空の色になる。

全ての色に染まり、
そしてすべての色に染まらぬ風。

吹き抜ける風はどこまでも高く高く。

コロナ禍で暗いニュースが続きますが、
たまには空を見上げて季節を感じてみてくださいね。

梅雨前のさわやかな晴れの日。
きっと心が少し軽くなるはずです。


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津軽百首(白鳥の旅立ち)

春うらら 津軽の冬に 別れ告げ 飛び立つ白鳥 北へ北へと

はるうらら つがるのふゆに わかれつげ とびたつしらどり きたへきたへと

春になり、田んぼにいた白鳥もはるか遠い北の大地へ飛び去って行く。

雪解けが始まると、
白鳥たちは故郷の北の大地へと飛び立ちます。

長い旅路になるので、
雪が解けた田んぼに残るもみ殻や米をついばみ、
たくさん蓄えます。

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甲高い声とともに、
隊列を組んで飛び始める姿は、
津軽の農作業の始まりの合図。

また冬になり白鳥が再び訪れる頃まで、
しばしのお別れです。


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風が届ける鳥の声

吹く風に チチチ、チチチと 響く声 姿探すも 空だけ青く

ふくかぜに ちちちちちちと ひびくこえ すがたさがすも そらだけあおく

吹き抜ける風が、チチチと軽やかな声を耳に届けてくれた。その声の主を探して空を見上げたけれど、姿はなく、ただ青空が広がっていた。

今日はとても風が強い日でした。
おまけにとても寒くて、思わず肩をすぼめて歩いていたのですが、

チチチ、チチチ

とても軽やかな鳥の声が耳に届きました。

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思わず近くの木の枝や空を見上げたけれど、
その声の主は見つからず。

でも、見上げた空はとても青くて。
本当に雲一つないほどの透き通るきれいな空で。
思わず微笑んでしまいました。

冷たい風と、軽やかな鳥の声が教えてくれた、
なんだかほっこりとしたひと時でした。


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道路に咲く花

ひび割れた 道路にひそりと 咲く花よ 定めと知りて ここで芽吹くか

ひびわれた どうろにひそりと さくはなよ さだめとしりて ここでめぶくか

ひび割れた道路の隙間に、ひっそりと咲いている花よ。
ここで咲くのが定めだと知っていたからこそ、芽吹いたのだろうか。

わずかな水と、
わずかな土さえあれば、
花を咲かせるには十分。

それが定めだと知っているからこそ、
アスファルトの隙間から芽吹いたのだろうか。

もう少し行けば、
柔らかな土も豊富な水もあるだろうに。

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種が落ちた場所が運命の場所なのか、
運命の場所だから種が落ちたのか。

人もまた同じ。

生まれた環境を運命と思えるか、
運命だから生まれたと考えるか。

その答えはきっと、
この花が知っているのだろう。


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風の通る道

我の目に 風の姿は 見えぬとも 白き雲にぞ  道は連なり

われのめに かぜのすがたは みえぬとも しろきくもにぞ みちはつらなり

私の目で風の姿を見ることはできないが、雲の流れを辿れば、風が通り過ぎた道を知ることくらいはできるでしょうか。

梅雨の晴れ間の今日。

吹きすさぶ風は6月のものとは思えないほど温く、
涼をもたらすほどの冷たさも持ち合わせていない。

だが、
だからこそ、
まるで一足先に夏が訪れたような違和感。

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この強い風は、
どこからきて、どこへ行くのか。

私の目には、
その風の姿を見ることはできない。

でも、
青空に浮かぶ白い雲を見やれば、
風の通り道を知ることができる。

きっとこの風は、
これから来る夏が待ちきれずに寄越した風。

もう少ししたら、
改めて暑さとともに戻ってくるのだろう。


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