葉の切子

見上げれば 空一面に 葉の切子 陽より優しく 我を包みて

みあげれば そらいちめんに はのきりこ ひよりやさしく われをつつみて

見上げれば、空を覆い尽くさんばかりの葉が切子グラスのように美しく、通す光を柔らかに変えてくれる。

新緑の季節になりました。

日差しが強くなり始め、
木陰が心地よく感じ始める頃。

力強さよりは、
まだ柔らかさの方が優っている木の葉たち。

それでも、
空一面に広がれば壮大で、
この時期ならではの光を淡く通す。

キラキラとした光は、
まるで切子細工のように美しく、
さやさやと揺れる様は、
まるで万華鏡のよう。

もうすぐ梅雨になり、
そして、猛暑になる。

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このひとときを、
いま思う存分に味わおう。

 

 

娘も幼稚園に通いはじめ2ヶ月になりました。

いろいろとありましたが、
日々目まぐるしく成長する姿に、
頼もしくもあり、
少しだけ寂しさも感じる毎日です。

去年とは全く違う環境、生活。

慌ただしくありますが、
もう少し慣れた頃に更新を再開いたします。

寒暖の差が激しく体調管理も大変ですが、
どうか皆様ご自愛下さいますように。


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暮れなずむ空と鯉

暮れなずむ 空を見上げし 池の鯉 己が姿を 知る由もなく

くれなずむ そらをみあげし いけのこい おのがすがたを しるよしもなく

水の中から顔を出して、暮れなずむ空を見上げている池の鯉。
自らその色をまとっていることを知るすべもなく、ただ空を見上げている。

水の中から見える空。

本当の空は、
どんな色なのだろうか。

差し込む光はやわらかくあたりを照らし、
夜の闇は静けさをもたらしてくれる。

でも、それは光の量がかわるだけ。

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では、空は。
空はなぜ色を変えるのだろうか。

顔を出して見た空は、
なぜか懐かしく暖かい色。

本当は、
自分も同じような緋色をまとっているのに、
それに気づく術もない。

自分と違う世界の空に、
憧れにも近い思いを抱いて。

ただただ、
暮れなずむ空を見つめている。


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苔を纏う石

さやと吹く 風にひらひら 散る花よ 我は眺る 苔を纏いて

さやとふく かぜにひらひら ちるはなよ われはながむる こけをまといて

春らしい柔らかな風に乗って、ひらひらと花びらが降り注いで来る。
石の身である私は、苔の衣を纏うほどの長い間、この花の命すべてを見守っている。

春になれば、
花が咲く。

風も心地よくなり、
生命の息吹があちこちから感じられる。

草木は芽を出し、
虫たちが活動を始め、
鳥たちが歌い出す。

華やかに変わる景色の中、
変わらないもの。

石の身である私は、
この場にずっと留まり続け、
四季折々の景色を眺めている。

それは、
今までも、
これからも、
何も変わることはない。

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苔むすほどの長い間、
ここにこうしている。

傍に生えている梅の木が、
いつのまにか大きくなり、
毎年、美しい花を咲かせ、
そして散っていく。

その花びらを拾うことも、
花に触れることもできないが、
それでも、
この季節に私は眺め続ける。

四季の中で一番美しく、
儚い夢のようなひと時。

せめて、
冷たい石ではなく、
この苔の衣の上に花びらが落ちるよう、
風に願うばかりである。

 

副業がなかなか忙しく、
そして幼稚園入園グッズの準備でてんてこ舞いで、
更新が滞り気味ですみません。

読んでいただいてありがとうございます。


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暮れの白雪

冴え返る こほりし月の 雫かや 手に触れ消ゆる 暮れの白雪

さえかえる こおりしつきの しずくかや てにふれきゆる くれのしらゆき

手に触れれば消えてしまうこの雪は、澄み渡る月の雫だから儚く消えてしまうのでしょうか。

あっという間に、今年最後の日になりました。

雪は降らないのですが、
いつ降ってもおかしくないような寒い年の瀬。

青森の消えない雪と違い、
東京の雪は儚く消えるという情景をみて、
今年最後の歌として詠んでみました。

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いろいろなことがありましたが、
こうして家族3人で年の瀬を迎えることができ、
感謝とともにほっとしております。

来年は、
娘の幼稚園入園があり、
娘にとって新たな社会へ挑戦する年になります。

母としては嬉しく、
それ以上に寂しくもなりますが、
新たな門出のサポート役として頑張ります。

今年も一年、
作品を読んでいただきありがとうございました。

みなさまがよいお年を送れますよう、
心よりお祈り申し上げます。


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乾き砂子によせて

泥濘に 隠るる涙 掬いあげ 胸に抱くか 乾き砂子よ

でいねいに かくるるなみだ すくいあげ むねにいだくか かわきすなごよ

ぬかるみに撒かれる乾き砂子よ。泥が隠した涙をすくい上げて慰めるからこそ、土は乾いていくのだろうか。

ぬかるみに撒かれる乾いた砂。
朝儀の時や蹴鞠の時に使われるとのこと。

乾いた砂が水を吸い、
泥から土に変わること。

ぬかるみというのは、
土が涙を溜め込んでいるのではないか。

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乾いた砂は、
その土の涙をすくい取って、
そっと抱き寄せて慰めるからこそ、
土が乾くのではないか。

もしそうならば、
乾いた砂よ、教えてほしい。

どうすればこの心の涙を消せるのだろうか。

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