黄昏の悲しみ

黄昏の 空にぞ人は 悲しみに 暮れてひそかな 星を夢見る

たそがれの そらにぞひとは かなしみに くれてひそかな ほしをゆめみる

黄昏の空に人は自分の悲しみを重ねるものなのでしょう。
それは、この後に来る夜の深さと、闇に染まらぬ星があることを知っているから。

戦争のニュースが続いています。

当事者でない以上、
安易な考えで発言することは憚られますが、
人が人を傷つけることに、深い悲しみがあります。

しかしながら、
いくら言葉で話しても、
約束を破り、嘘をつくような国は、
話し合いでは成立しません。

話し合いというのは、
お互いの立場を尊重し、
決めたことを順守するという信頼のもとにできること。

約束を反故するような国とは、
いくら話し合いをしたところで、
行きつく先は武力で解決となってしまうのでしょう。

力と力では解決はしませんが、
力を持たなければ、ねじ伏せられてしまうのもまた事実。

話し合いをするステージに立つうえでも、
力を持つことは必要なのだと個人的には思います。

以前も書いたと思いますが、
祖父は第二次世界大戦でシベリア抑留の経験者でした。

祖父から聞いた話は悲しみにあふれていて、
亡くなった部隊の夢を見ることもあると。

あれだけ寡黙で、
自然と書と絵を愛した祖父の心の傷は、
想像することも憚られるほどの深さだったことでしょう。

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それでも。

「すべては終わったこと。
今が平和なら、それでいい。」

その祖父の言葉は、
幼い私の胸にずっと残っています。

悲しみを、苦しみを、痛みを、
それを過去とすることはどれほどつらいことだったでしょう。

でも、それでも、
暗い闇の中に光る星のように。

仄暗い感情の中にあっても、その良心が、
それこそが、人間として生きる道なのだと。

今は情報社会。

国と国の争いだけではなく、
個人の意見も意思も伝えられる世の中となりました。

昔のような大義名分という言葉は、
今の時代は真実以外では認められません。

だからこそ、
個々の良心が大きな光となることを願っています。

ただただ、一日も早く終結することを。
そして、戦火で亡くなられた方々のご冥福をお祈りします。


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