悲しみの雪

悲しみは ただしんしんと 降りつもる 色音もなく 冷たさ増して

かなしみは ただしんしんと ふりつもる いろおともなく つめたさまして

人の悲しさというものは、色や音はないものの、雪のように冷たさだけ増しながら心に降りつもる。

祖母が亡くなり、
悲しさを実感するよりも先に、
いろいろなことに追われていた両親。

忙しいからこそ、
悲しみにくれる時間がないだけで、
そうこうしている間にも、
まるで雪のようにひっそりと悲しみは降り積もっているはず。

それは、
音もなく色もなく消えることもない。

せめて今、春なのであれば、
悲しみの中にも希望が見出せそうなものを。

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この凍えるような空。
降り止むことのない雪。

まだまだ続く厳しい冬は、
これからが本番とも言える。

どうかどうか、
この近年稀に見る豪雪はここら辺にして、
少しでも晴れ間を見せてほしい。

少しだけでも、
まだ春遠くても。

少しでも悲しみが癒えますように。


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常春の国へ旅立つ祖母

雪深い 津軽の冬に 別れ告げ 祖母が向かうは 常春の国

ゆきふかい つがるのふゆに わかれつげ そぼがむかうは とこはるのくに

先週末、大正生まれの祖母が亡くなりました。
大往生という言葉にふさわしく、
みんなに見守られて。

江戸にいる私は間に合わなかったのですが、
まるで眠るように、
すーっと呼吸が静かになったと聞きました。

祖父も同じように、
みんなに見守られて大往生。

祖母が亡くなった時間は、
祖父が亡くなった時間とほぼ同じ。

戒名も祖母が好きだった文字があり、
遺影の顔も穏やかで、
参列者の方々も悲しみというよりは、
今まで頑張ったねという感じでした。

主人と娘と共に、
なんとかお通夜とお葬式に出席し、
そのままとんぼ返りするように空港へ。

青森での滞在時間はあっという間でした。

昨年初夏に入院してからというもの、
ずっと寝たきりだった祖母。

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やっと自由に動き回れるだろうし、
おいしいものもいっぱい食べられるようになったはず。

なにより、
祖父に先立たれて二十年。

あの頃からいろんなことが変わりました。

兄も私も結婚し、
それぞれに子供をもうけ、
あげくのはてに今は私たち一家は東京にいます。

思えば、
実家の畑を宅地にして、
私の家を建ててくらさせようと言っていた祖父。

祖母が持つお土産話を聞いたら、
きっと驚きまくるだろうとちょっとくすっとしてしまいます。

おばあちゃん、よくがんばったね。
最後まで、がんばってくれてありがとう。
おじいちゃんにいっぱいお話し伝えてね。
そして、二人仲良く、見守っててね。

今日は冬至。
幼い頃、祖母と祖父がいろいろと教えてくれたことを思い出し、
娘にも伝えていかなくちゃと思う今日この頃でした。


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人の業と鎮魂の祈り

忘れまい 人の業にて 散る命 なれど祈るも また人なのだと

わすれまい ひとのごうにて ちるいのち なれどいのるも またひとなのだと

悲劇を起こすのも人によるものならば、その悲劇によって散った命を弔おうとするのもまた人によるもの。
人とはそういうものなのでしょう。ならばせめて、今は慈しみの気持ちをもって、祈りを捧げましょう。

片方にとっての正義が、
もう片方にとっての正義とは限らない。

正当性を主張し始めれば、
必ずどこかで軋轢を生む。

そうしてもたらされる悲劇は、
紛れもなく人の手によるもの。

あの日、いかほどの尊い命が、
天に召されたのだろうか。

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しかし、その命を弔おうとするのも、
また人なのである。

人とはそういうもの。
昼があって夜があるように、
善の心があって悪の心もある。

願わくば今日は、
一人でも多くの人が、
慈しみの気持ちをもって祈りを捧げられますように。

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