思い出の景色(津軽百首)

亡き友と 過ごした日々は 遠くとも 津軽の春は 今日も来たれり

なきともと すごしたひびは とおくとも つがるのはるは きょうもきたれり

今は亡き友と過ごした懐かしい日々は、昨日のことのように思い出されるのに遠くなっていくが、あの日見た津軽の春の景色は、今日も変わらずあり続ける。

懐かしい友との思い出。

酒を酌み交わしながら、
夜通し語り合った日々。

希望に満ちた日も、
絶望に慄いた日も、
いつでも友はいた。

あれから数十年。

今はもう、
友はいない。

常春の国へ、
一足先に旅に出たようだ。

友よ。

同じ津軽に生まれ、
同じ時を過ごし、
津軽の地に眠る友よ。

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この春の景色を覚えているか。
林檎の花を、柳の枝を、覚えているか。

今はただ風が吹く津軽野で、
君と生きた軌跡を、
私は懐かしむ。

友よ。

また出会うその日まで、
私はこの津軽で生き続ける。

昨日の父からのメールから、
今は亡き父の友を偲び詠んだ短歌です。

父の親友であるその人は、
昨年、亡くなりました。

幼いころ、
猫のぬいぐるみとケーキをもらったことを、
今でも覚えています。

どうかどうか、
常春の国で好きな絵や写真に囲まれ、
楽しく暮らしていますように。


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