津軽百首(真冬の川音)

荒ぶ風 真白に染まる 津軽野の 冴ゆる川音 聞く人もなく

すさぶかぜ ましろにそまる つがるのの さゆるかわおと きくひともなく

津軽平野に吹き荒ぶ風は、雪を舞い上げ真っ白な世界に染め上げる。その白銀の世界を流れる川音はとても清らかではあるが、その音を聞く人はいない。

津軽の冬は厳しい。

さえぎるもののない津軽平野は、
北風が縦横無尽に吹き荒ぶ。

雪に覆われた景色が、
舞い上がる雪でさらに白くなり、
白銀の世界へと変える。

止まぬ風は波のように、
時に強く、時に弱くなり。

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風が吹き止むほんの僅かな時、
絶えず流れる川音に気が付く。

冷たさを増す空気に、
清らかさを増す川音。

だが、この美しい音を聞く人はいない。

訪う人のいない川岸に、
ただ清らかな川音だけが響いて、
そして、風の音に消えていく。


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