津軽百首(川倉賽の河原)

亡き人の 御霊眠りし 川倉の 賽の河原で 後世を祈りて

なきひとの みたまねむりし かわくらの さいのかわらで ごせをいのりて

亡くなった人が来世で幸せに暮らせるように、静寂の中、川倉賽の河原地蔵尊で祈りを捧げる。

津軽の霊場といえば、
五所川原市金木町にある川倉賽の河原地蔵尊。

ここは、
津軽の地で眠る人々を祀る場所。

およそ二千体ものお地蔵さまが祀られ、
生前使われていた愛用品も一緒に眠っている場所です。

津軽の文化はどこか仄暗さを感じますが、
ここはその中でも一番と言えるかもしれません。

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悲しみと祈りが行き交う場所。
現世と黄泉の国の狭間。

「死」というものを受け入れ、
「来世」という存在を信じているからこそ、
亡き人が来世で幸せになれるように、
不遇の死を遂げた人が荒魂にならないよう祈りを捧げるのです。

今、私たちがいるのは、ご先祖さまがいるからこそ。
そして、いつかは必ず訪れる「死」という現実。
この二つをまざまざと感じられる場所が、川倉賽の河原地蔵尊です。

今年のお盆は、祖母にとっての初盆。
ですが、諸事情により残念ながら帰省出来ず。

せめて、遠く離れたこの地で、
初盆を迎える祖母と、
寡黙で優しかった祖父を偲ぼうと思います。


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あなたに寄り添う心の短歌は、日常のふとした瞬間を短歌でつづっています。

人の心、季節の移り変わり、花の色、風の音。それは気にしなければ気にならずに済むくらいの小さな出来事。

その小さな出来事を忘れないように、思い出せるように、短歌を作ります。あなたの心の琴線に触れる歌があれば幸いです。

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残桜の恋物語(恋に戸惑う・男歌)

我が道の 野辺に咲きたる 花の名も 知らぬままなら 悩まざりしを

わがみちの のべにさきたる はなのなも しらぬままなら なやまざりしを

ただ前を見て歩いているときは気にも留めなかった野辺の花も、その名を知ってしまえば摘むことも踏むことも躊躇ってしまう。
名前を知らないままならば、こんなに戸惑うこともなかっただろうに。

己が進む道はただ一つ。

それは、
とても孤独で崇高な道。

そう、
ただただ前だけをみて歩く。

他のものに目を向ける必要もなければ、
心を寄せる必要もない。

それなのに。

なぜ、目で追ってしまうのだろう。
なぜ、気にかけてしまうのだろう。

気づかなければ、
知らぬままならば、
この胸に宿る想いに戸惑うこともなかろうに。

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野辺に咲く花も、
名を知らなければ気にも留めぬのに、
名を知ってしまえば見方が変わってしまう。

この想いを消すことはもうできない。

そもそも、
この想いの名を、わたしはまだ知らない。

今回から不定期ですが、
新シリーズに挑戦いたします。
(もちろん、津軽百首も同時進行します!)

シリーズ名は「残桜の恋物語」

ひとつの恋について、
男性の目線から詠んだ男歌と、
女性の目線から詠んだ女歌で構成します。

高い志を持つ青年と、
青年の志を理解し応援する少女の恋物語。

初めての試みですので、ドキドキいたしますが、
お時間のあるときに読んでいただけたら幸いです。


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