冬の朝

日の陰に やうやう広がる 白い息 ひんがし角で 光と変わる

ひのかげに ようようひろがる しろいいき ひんがしかどで ひかりとかわる

まだ夜が明けたての冬の朝、日があたらない場所から東の角を曲がった瞬間、今までの白い息が朝日と混じってひとつになった。

晴れた冬の朝は、いつも以上に冷え込む。
道行く人々はみんな足早で、白い息だけがどこか寂し気に残されて消えていく。

日の光がまだ当たらない場所を歩いていると、自分の吐く息の白さに尚一層寒さを感じ、肩をすくめて東の角を曲がった瞬間。

スポンサーリンク

まばゆいばかりの朝日に、自分の吐いた白い息なのか陽の光なのか戸惑ってしまった。

陽の光があたっているアスファルトからは水蒸気がたちこめ、光に反射してキラキラとしている。
吐く息も同じように光に反射してキラキラと輝いている。

寒い冬の朝だからこそ見られる光景。
まさに今、冬なのだと実感するひと時。


スポンサーリンク

あなたに寄り添う心の短歌は、日常のふとした瞬間を短歌でつづっています。

人の心、季節の移り変わり、花の色、風の音。それは気にしなければ気にならずに済むくらいの小さな出来事。

その小さな出来事を忘れないように、思い出せるように、短歌を作ります。あなたの心の琴線に触れる歌があれば幸いです。

ブログランキングに参加してます。よろしければクリックお願いいたします。

にほんブログ村 ポエムブログ 短歌へ
スポンサーリンク

答えは自分に問う

誰よりも ただ誰よりも 知るはずの 己が心に 問うこともせず

だれよりも ただだれよりも しるはずの おのがこころに とうこともせず

どれだけ有名な本を読んでも、どれだけ優秀な人に尋ねても、自分の心は自分で向き合うしかないのに、なぜ自分の心と向き合おうとしないのだろうか。

自分は何をすべきなのか。
自分はどう生きるべきなのか。

どれだけ書物を読んでも、いろんな人に聞いても、もし決めかねているのであれば、自分と向き合っていない証拠である。

スポンサーリンク

あなたがやりたいことは、あなたしかしらないのだ。
相手の心の内を読むなんてことは、何人も到底できるわけないのである。

だからこそ、あなたが何をしたいのか、どう生きたいのか。
常に自分の心に問い続ける必要がある。

迷ったら、まず、自分の心に聞いてみるのだ。
自分の心を確認したうえで、さまざまな書物や助言が初めて役に立つのである。


スポンサーリンク

あなたに寄り添う心の短歌は、日常のふとした瞬間を短歌でつづっています。

人の心、季節の移り変わり、花の色、風の音。それは気にしなければ気にならずに済むくらいの小さな出来事。

その小さな出来事を忘れないように、思い出せるように、短歌を作ります。あなたの心の琴線に触れる歌があれば幸いです。

ブログランキングに参加してます。よろしければクリックお願いいたします。

にほんブログ村 ポエムブログ 短歌へ
スポンサーリンク

午後の楽しみ

家事終えて 眠りし君の 横になる 途端に寄り添う 幸せな午後

かじおえて ねむりしきみの よこになる とたんによりそう しあわせなごご

子供が寝ている間に片付けておきたい家事を一通り終え、まだすやすや眠る子供の隣に横になると、起きてもないのに寄り添ってきてくれる幸せを感じる午後のひととき。

起きているとなかなかできないからこそ、お昼寝している時間にバタバタと家事を終わらせて、なんとか一息をついた瞬間、ふと睡魔が。

もうすこし寝てくれると助かると思いながら、そう願いながら、そっと眠る我が子のそばに横たわる。

スポンサーリンク

すると、まだ起きる気配がないのに、すりよってくっついてくる。

起こさないようにそっと腕を伸ばし、そうっと包み込むように毛布の上から抱きしめると、その温かさに体の緊張がほぐれていく。

何の変哲もない午後。

特別なことが起きたわけでもないのに、この時間こそが幸せだとしみじみ。
もう少し、君が目を覚ますまで、このままでいよう。


スポンサーリンク

あなたに寄り添う心の短歌は、日常のふとした瞬間を短歌でつづっています。

人の心、季節の移り変わり、花の色、風の音。それは気にしなければ気にならずに済むくらいの小さな出来事。

その小さな出来事を忘れないように、思い出せるように、短歌を作ります。あなたの心の琴線に触れる歌があれば幸いです。

ブログランキングに参加してます。よろしければクリックお願いいたします。

にほんブログ村 ポエムブログ 短歌へ
スポンサーリンク

秋の夕暮れ

里の秋 山と田んぼの 切れ間なく 霞む景色は 煙りか雲か

さとのあき やまとたんぼの きれまなく かすむけしきは けむりかくもか

稲刈りが済んだ後の田んぼで藁焼きが行われている。
山と田んぼの区別がつかないのは雲のせいなのか煙のせいなのかわからない。

秋の実りを収穫し終えた田んぼで、藁焼きが行われている。
ここら辺ではよく見る風景で、この風景を見る度に秋も終わり冬が来るのだと感じる。

どこか懐かしい香りと共に立ち上る煙は、瞬く間に広まってあたり一面をぼんやり包み込んでいる。

スポンサーリンク

あちこちで藁焼きが行われているため、もう山と田んぼの見分けがつかないほど幻想的な情景。
風にたなびく煙は、まるでなにかの合図のように、同じ方向へたなびいていく。

ぼんやりと見つめていると、カラスや渡り鳥たちが巣に戻るようで賑やかに空に溶け込んでいく。

もう煙なのか雲なのかわからないまま日は落ちていき、やがて宵の闇が訪れる。


スポンサーリンク

あなたに寄り添う心の短歌は、日常のふとした瞬間を短歌でつづっています。

人の心、季節の移り変わり、花の色、風の音。それは気にしなければ気にならずに済むくらいの小さな出来事。

その小さな出来事を忘れないように、思い出せるように、短歌を作ります。あなたの心の琴線に触れる歌があれば幸いです。

ブログランキングに参加してます。よろしければクリックお願いいたします。

にほんブログ村 ポエムブログ 短歌へ
スポンサーリンク

春の勢い

われ先と 競うが如く 天仰ぎ 殻を破りて 春来たるらし

われさきと きそうがごとく てんあおぎ からをやぶりて はるきたるらし

青い空に、我先にと競うように花が咲き始める。やっと春が来たらしい。

朝晩の寒さはまだ残るものの、日差しが大分力強くなり、家の中よりも外があたたかくなり始める頃。

少しだけかすんだような空に映える真っ白なモクレンの花。
硬そうなつぼみを突き破って、我先に競うように咲き始めている。

まわりを見渡せば、たんぽぽや梅の花、少し気が早い桜の花から、名も知らない小さな花まで咲いる。

スポンサーリンク

ほんのつい最近まで、凍てつくような寒さで霜柱が出来ていたグランドにも、淡い黄緑色の草たちがひょこひょこ顔を出し始めた。

やっと春が来たようだ。

これから伸びようとしているアジサイの芽も、オオバコの葉も、すべてが生命力に満ち溢れている。なんとも力強い。

みんなが待ちわびていた春が一斉に始まったようで、自ずと心が躍るのである。


スポンサーリンク

あなたに寄り添う心の短歌は、日常のふとした瞬間を短歌でつづっています。

人の心、季節の移り変わり、花の色、風の音。それは気にしなければ気にならずに済むくらいの小さな出来事。

その小さな出来事を忘れないように、思い出せるように、短歌を作ります。あなたの心の琴線に触れる歌があれば幸いです。

ブログランキングに参加してます。よろしければクリックお願いいたします。

にほんブログ村 ポエムブログ 短歌へ
スポンサーリンク