待つを忘れる人

我先と 刻みし時を 競い合う 待つを忘るる 人の業なり

われさきと きざみしときを きそいあう まつをわするる ひとのごうなり

少しでも時間を節約したいとイライラしながら行動するのは、便利な世の中になって、待つことを忘れてしまったからなのだろう。

思えば、昔は文を送る事すら数日かかっていた。
声が聞きたいと思っていても、電話という手段すらなかった。

そして、電話ができ、家庭に普及し、家にいれば声が聞けるようになった。
でも、出かけているときは連絡手段がなかった。

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そして、携帯電話ができ、個人が持つようになり、携帯電話を持っていれば、声も聞けるし文も届くようになった。
でも、その文をよんだかどうか確かめることはできなかった。

そして、アプリが登場し、相手が読んだかどうか(既読)がわかるようになった。
でも、読んだのに連絡がこないことでイライラするようになった。

待つを忘れてしまったのは、人の業に他ならない。
合理化と便利さを追求した結果がこの状態ならば、人は一体、どこへ向かっているのだろうか。


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あなたに寄り添う心の短歌は、日常のふとした瞬間を短歌でつづっています。

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