天よ地よ 秋の恵みを まもりたまえ 五穀の神の その名拝みて
てんよちよ あきのめぐみを まもりたまえ ごこくのかみの そのなおがみて
驚異的な自然の力の前では、何も打つ手はないのですが、せめて秋の恵みをお守りくださるよう五穀の神に祈るばかりです。
(安田 蝸牛さんから下の句をいただきました)
自然の力は優しくも厳しい。
農家の娘として育った私には、
文字通りその言葉が刻み込まれている。
毎年、この時期に訪れる台風は、
時に非常にも全てを荒らし過ぎ去っていく。
荒れ狂う雨風を前に、
なす術もなくただ通り過ぎることを祈る夜。
幼き頃から何度乗り越えただろう。
何度、大人たちのため息を聞いただろう。
荒らしが過ぎ去った後の畑は、
見るも無残にすべての農作物が全滅になることもある。
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台風が過ぎ去った後の暑い青空の下、
あきらめにも似た笑いとともに、
こうして生きているのだから良かったと言い聞かせて。
それでも、
それでも、また次の年には種をまき育てる。
自然の恵みの恩恵を受けるということは、
自然を受け入れ生活するということ。
実りの季節に訪れる台風が、
仮にすべてを奪い去ったとしても、
我々は種を植える。
秋の恵みをもたらすのは、
まぎれもなく自然なのだから。
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